計算の根拠と検証
手取り足取りクン(退職金・企業型DC・iDeCo・小規模企業共済・中小企業退職金共済を一時金で受け取るときの、税金と手取りの簡易計算)が、どの公的資料をもとに、どこまで計算しているかをまとめました。
このページの内容は、一次資料を 2026年9月21日 に確認した時点のものです。将来の制度改正は反映されません。個別の税額は、税理士や税務署でご確認ください。
確認した計算例
国税庁などが公表している計算例と、制度の境目を確かめるために独自に作った例を合わせて 86件で、期待どおりの結果になることを確認しています。
11件国税庁などの公表例
公表されている数値と一致
公表されている数値と一致
58件独自に作った境目の例
年数・金額の切り替わりを確認
年数・金額の切り替わりを確認
17件税額を出さない条件
対象外のときに数字を出さないことを確認
対象外のときに数字を出さないことを確認
4制度の入力・所得区分
| 制度 | 一時金で試算する対象 | 対象外の受け取り | 公的資料 |
|---|---|---|---|
| 小規模企業共済 | 死亡以外の共済金・準共済金、65歳以上の任意解約等。事由発生日の年齢で判定 | 65歳未満の任意解約・機構解約は一時所得。一時金以外の受け取り方・死亡給付は対象外 | 中小機構 |
| iDeCo | 老齢給付の一時金。運用だけの期間を除いた税計算対象期間 | 一時金以外の受け取り方、障害・死亡・脱退一時金は対象外 | iDeCo公式・国税庁 |
| 企業型DC | 老齢給付の一時金。iDeCoとの移換は現金受取と区別 | 一時金以外の受け取り方、障害・死亡・脱退一時金は対象外 | 国税庁 |
| 中小企業退職金共済 | 退職による一時金。契約成立・納付・通算の対象期間を資料で確認 | 在籍中の契約解除による解約手当金は一時所得。死亡給付・一時金以外の受け取り方は対象外 | 勤労者退職金共済機構 |
会社の退職金・前の会社の退職金・DBも併せて入力できます。金額は利用者の見込額を使います。将来の資産残高、給付請求の可否や受給開始年齢を判定するツールではありません。
実装している計算と根拠
- 国税庁2732:勤続等年数の切上げ、20年を境とする控除、最低80万円、障害退職の100万円加算、4・9・19年の重複調整、みなし年数。
- 国税庁2735:同一年の収入と対象期間を合算。表示はその年全体の税額で、各支払者の追加徴収額とは異なります。
- 2026年源泉徴収のあらまし125頁:DC等のみなし一時金にも5年以下の短期判定。国税庁2741:一般・短期・特定役員の配分。同133頁:3区分の控除式で負になる期間項は0。
- 基本通達30-13:暦の期間、複数期間の月日合算。会社・DB・小規模企業共済・中退共は日付入力。DC・iDeCoは税計算対象月を月初・月末に変換。移換元の追加期間は支払元への確認が必要です。
- 東京国税局の文書回答:同年に受けた複数の過去分は合算し、最初の開始日からみなし期間を起算。資産移換がない等の回答前提に注意。
- 国税庁速算表:課税所得は1,000円未満、所得税等は1円未満を切捨て。大阪市の説明:住民税は6%・4%を別計算し、それぞれ100円未満切捨て。
- 国税庁1420:DB本人掛金の差引き、2027年以降の付加税。2026〜2047年に限り確認日現在の制度で試算。2025年以前は控除調整用で税額合計に含めません。
- 国税庁2728:比較対象は税法上の所得年分。入金日の延期だけで年分が変わるとは限りません。年比較は金額・対象期間を固定した仮定です。
計算式の対応状況
全ての計算式が実装済みという状態ではありません。実装範囲と、税額を出さず確認へ案内する条件を下表で分けています。
| 項目 | 状況 | 反映内容・条件 |
|---|---|---|
| 基本控除・課税区分 | 実装・照合 | 勤続年数切上げ、20年超の控除、最低80万円、一般1/2・短期300万円・特定役員 |
| 同年の複数受給 | 実装・照合 | 収入・期間の合算、一般・短期・特定役員の控除配分 |
| 過去分・みなし年数 | 条件付き実装 | 4・9・19年と2026年経過措置、800万円・870万円境界。空白を含むみなし期間と暦境界は停止 |
| 混合区分+過去の重複 | 条件付き実装 | 各区分の重複控除を反映。控除が負となる組合せは停止 |
| 2区分の余剰控除 | 条件付き実装 | 相手区分へ余った控除を調整。短期300万円境界をまたぐ条件は停止 |
| 3区分の余剰控除・混合障害加算 | 未実装・停止 | 通常の3区分計算とは別の追加調整が必要 |
| 本人負担掛金 | DBのみ実装 | 課税対象の収入から除き、受取総額・手取りには含む。使用者へ拠出した本人掛金がある直接退職手当は個別確認 |
| 期間の日付・制度別区分 | 実装・照合 | 共済の日付丸めを廃止。DB・DC・共済を役員退職金扱いにしない |
| 税率・端数・手取り | 実装・照合 | 所得税7段階、付加税、住民税6%+4%、各端数処理。社会保険料や確定申告の所得控除は計算しない |
| 受取年の比較 | 条件付き実装 | 所得年分を変更して全件再計算。金額・期間は固定。受給資格や単なる入金延期は判定しない |
| 特別な過去期間通算・同一勤務先の役員またぎ | 未実装・停止 | 通常の重複調整以外の区分判定や除外期間が必要 |
税額を表示しない条件・残る限界
- 一時金以外の受け取り方、一時所得となる解約、死亡給付・DC障害給付・脱退一時金。
- 過去に支払済みの退職金の期間を今回の算定へ特別に通算する場合、同一勤務先の使用人・役員をまたぐ支給。
- 複数課税区分に障害加算が重なる場合。過去分との調整で配分控除が負になる場合。3区分で余剰控除が生じる場合。2区分の余剰控除調整で短期の300万円境界をまたぐ場合。
- みなし年数の対象となる過去分が複数の離れた期間に分かれる場合。単一の重複期間で暦の満年と30日換算に差が出る未確認境界。
- 非居住者、退職金が何回かに分けて支払われる場合、給付資格、他の所得・所得控除を含む確定申告の最終税額、社会保険料は対象外。画面に入力しない条件を自動判定することはできません。
職業だけで税区分は決まりません。制度・受取理由・対象期間で分けています。
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